脳機能とアラキドン酸の関係とは

脳機能とアラキドン酸の関係とは

アラキドン酸は、人間の細胞膜を作っているリン脂質を構成している重要な成分です。

 

細胞膜というのは動物の細胞の周りを包んでいるとても薄い膜のことですが、ただ細胞を保護しているだけではなく、イオンのやり取りをしたり、細胞の中へ透過するものとさせないものとを選択したり、代謝したものを運んだり、免疫性を発揮したりと、とても重要な役割をしています。

 

アラキドン酸は、特に脳のリン脂質に非常に多く含まれることがわかっていて、柔軟性のある特性で脳の構造を支えています。私たちは身体の中の材料だけでアラキドン酸を作ることは出来ないため、食事の中から原料を摂り入れ、体内で合成して使っています。

 

アラキドン酸は、一昔前は普通に食事していれば体内で十分合成出来るのだから、過剰に摂取する必要はないと言われていました。確かに摂り過ぎは肥満になったり血栓を作ったりといった重大な弊害をもたらすと言われています。

 

それでも、乳幼児や高齢者など、アラキドン酸の量が体内に少なく、しかも食事など外部からの摂取量が少ない年齢層では、意識的に摂取するほうがより脳の健康に役立つという研究が近年盛んになりつつあります。高齢者は特に体内合成する機能も低下するため合成率が低くなると言われ、積極的な摂取に注目が集まっているのです。

 

ただし、現代日本人の成人の一般的な食事においては、アラキドン酸は1日150mgも摂取していると言われる成分で、これは確かにとても多い量だと考えられます。そういう意味では対象者を一括りにするのではなく、一人ひとりの食事内容から摂取を検討すべきでしょう。