アラキドン酸が注目される理由

アラキドン酸が注目される理由

脳の健康と言うとDHAやEPAが非常に早い段階から注目され、世界中で研究が行われてきました。
一方で、アラキドン酸はなぜずっと詳細な研究がされなかったのでしょう。

 

これは、脂質栄養学研究の中心人物の一人である九州大学・熊本県立大学名誉教授の菅野道廣先生によると、アラキドン酸はDHAやEPAのように研究材料として入手しやすい原料ではなかったために、遅れが生じたということです。

 

魚油に豊富に含まれるDHAやEPAは、世界的にも常に大量に入手出来る素材であり、心臓病を予防する効果なども研究が進んでいたために世間に知られるスピードが早かったということでしょう。

 

アラキドン酸を含む安価な食品というのは確かにほとんどありませんので、近年になってやっとバイオ生産が可能となったことで、研究が本格的にスタート出来たわけですね。脳機能と言えばDHAであり、アラキドン酸は効果がないので研究がなされてこなかったというわけではないのです。

 

アラキドン酸に関しては、確かに血栓を作ったり動脈硬化を起こしたりといったマイナスの局面もあります。ただ、近年の研究では、そうした障害を起こす成分と同時に、それを抑制する成分もつくられていることに注目されていなかったことがわかっています。

 

都合の良い面ばかりをクローズアップして、闇雲に身体に良い、健康になれると宣伝されるのも困りますが、一部分の良くない部分ばかりをクローズアップして、これは身体に悪い、害だと全面否定されるのもおかしな話です。

 

栄養素などは、本当に年月をかけて多面的に研究を重ねていかない限り、本当の真実はなかなか見えてこないものなのですね。